「"半田健人のオールナイトニッポン"公開生放送」潜入レポート



  少なくとも僕にとっては伝説の番組「半田健人のオールナイトニッポン」。最終回となった10月3日は公開生放送となりました。深夜1時に始まり、終わる頃には既に終電がない、更にアナログレコードを1枚持参というハードルの高すぎる企画を実行しちゃうところが大好きです(笑)最後まで攻めの姿勢を忘れない、そのスタンスこそが半田ANN!
  とはいえ、FC限定スタジオ観覧希望にハズレたし、一般観覧はガラス越しというのも、どの程度のものか分からなかったから、東京へ行くのはちょっとしたギャンブル。しかし、自分が愛した番組の最後を見届けないわけにいかない!!行ってしまえば何とかなるだろうと勢いにのって東京へ乗り込みましたが…見事に賭けに勝ちました!参加して良かった。心の底からそう思えます。半田くん及び番組スタッフの方々、素敵な企画をありがとう!

  さて決戦の地となったのは、東京有楽町にあるニッポン放送の地下二階にあるイマジンスタジオ 。一般観覧は24:30に開場でしたが、FC枠観覧は23:45(だったと思うのですが)に開場。後で聞いた話では、放送開始前に放送局内の見学をして、半田くんからの挨拶があったそうです。なんと羨ましい!また開場前にスタッフさんが持参したレコードを預かりに回ってました。その際に、ラジオネームや出身地、年齢、持参したレコードに関する思い入れ等をアンケートしてました。

  24:30となり遂に開場。スタジオが地下二階だけにやや長めの階段を降りて、ロビーに案内されました。イマジンスタジオは壁がガラスとなっており、ロビーからスタジオ内部が見れるようになっています。デスクはガラス壁から必要最低限の余裕を持たせた位置に置かれ、半田くんがロビーにいる観覧者と対面する形。ガラス越しではあるのですが、少し手を伸ばせば半田くんに手が届きそうなぐらいでした。2時間もそんな近距離で半田くんのトークが聴けることなんて、今後そう簡単にはありえいので、しっかりと集中して聴きました(笑)デスクの上にはレコードのターンテーブルがあり、今回も半田くんがまわしてました。進行表はありましたが、台本は見当たらず、コーナー説明以外は半田くんのフリートークです。
  ロビーから向かって左側にFC枠当選者の座席ゾーンがありました。半田くんとの距離は実はロビーからの観覧の方が近いのですが、FC枠だとスタジオ内で見れるんです。やはりガラス越しとは臨場感が段違いでしょう。半田くんのマイクがオフになると、ロビーには声が聞こえなくなるのですが、スタジオ内のFC限定シートだと聞けます。ちなみに、ロビーには放送がそのまま流されてるので、歌もCMも全部聞こえてました。
  半田くんのデスク後方には観覧者が持参したレコードが、それぞれ事前のアンケート結果を添えてずらっと地べたに並べられてました。メールでのリクエストのレコードも一緒に置かれてありました。半田くんはスタジオに入って、初めてリクエストのレコードを見たようで、だから、あのチョイスは半田くんの流れを読んだ即興なのです。半田くんは曲間やCM中などで何度もレコードを見て回ってましたが、ジャケットが閣下のドアップの聖飢魔IIに目が惹かれてたのは分かりました。なので、リクエストで聖飢魔IIが選ばれたときは"やはり!"と思いました(笑)しかし、閣下以上に半田くんの興味を惹いていたレコードがあったのです。それは「ジャックと豆の木」。何度も手にして、クレジットを見たりしてました。僕の記憶が確かなら「ジャックと豆の木」って、都倉俊一さんが音楽を担当した人形劇で、半田くんがそのレコードを探してましたっけ?もしかしたら、それこそが半田くんの探し物なのかな?と思ってたのですが、番組中に触れることはなかったので、真実は闇の中です。
  ロビーから向かって半田くんのデスクのやや右側後方にギターが2つ置かれてました。一つは半田くんのもので、もう一つは番組中に半田くんが話してましたが、友人が持ってきてくれたもの。デスクの右側にマイクスタンドを置いて、友人のギターで「また逢う日まで」の弾き語り。ギターが赤、半田くんのレザージャケットも赤で、偶然なのか見事なコーディネートとなりました。ちなみに歌う時は弾くのに袖が邪魔になるからか、左腕をまくってました。やっぱり半田くんがギターをかき鳴らしながら歌ってる姿はカッコイイ。もはや持ち歌状態の「また逢う日まで」ですが(笑)、今回はちょっと崩してましたね。半田くんのことだから、きっとこれも尾崎紀世彦さんがどこかで崩した歌い方をコピーしたのでしょう(笑)ちなみに「冬物語」や「目覚めた時には晴れていた」、「さよならをするために」をちょろっと弾き語りした時に使っていたのが、もう一つの半田くん自前のギターです。
  半田くんの隣りにはディレクターさんが座っていて、赤ペンで紙に書いて色々と半田くんに指示を出したり、タイムキーパーをしたり、メールに目を通したりしてました。半田くんはデスクに座ってる時はヘッドマイクを着用してるんですが、後方のレコードを見に行く時は手持ちマイク。ディレクターさんはそのマイクが口元から離れすぎないようにと注意を払ったり、半田くんが考え込んで、沈黙が長く続き放送事故にならぬように、「喋って」と促したり…。確か番組が始まって最初のCM中に、ディレクターさんが半田くんに何か話していて、半田くんが「そっかあ!すみません」と口が動いていたんです(ロビーではCM中の話し声が聞こえないんです)。半田くんは一体何を謝ってるのかなあと不思議だったのですが、録音しておいた放送を聴いて分かりました。冒頭、観覧者にどこから来たかと質問した時に"挙手"を求めてるんですよね。しかし、これラジオで聴いてると挙手は見えない。その反省を受けてか、それ以後は耳でも分かる"拍手"となりました。ロビーにいた僕は、拍手なの?と違和感を感じてた時もあったのですが、改めて音源で聴いてみて、その意図に気づきました。ただ、これはあくまで僕の推測なので、これだけ語っておきながら違っているも知れませんが(笑)デスクの傍にもう一人ついていたスタッフさんがいて、この方はレコードをジャケットに戻したり、サポートをしてました。どうも半田くんはこの方と話があうようで、よく談笑してました。(09.10.11up)

  半田くんは、放送開始5分前ぐらいに颯爽とスタジオに登場。相変わらずのスリムな体に、赤いレザージャケット、タイトで丈短めの白いブラウス、ズボンはジーパン(だったと思います)といういでたちでした。入ってくると、地べたに綺麗に並べられているリクエストのレコードの周りをぐるりと回りながら物色。先述したとおり、CMや曲のたびにレコードを物色するのですが、それがギリギリまで見ていて、もうすぐCMや曲が終わる!という時にサッとデスクに戻り、ヘッドマイクを装着してました。結構バタバタと放送してるんだなあと意外でした。ちなみに、半田くんはCM中に一回だけトイレへ行きました(笑)
  半田くんはロビーを意識して話してくれて、それが観客にも伝わったのか、とても温かい雰囲気が出来上がってました。「うる星やつら」のEDの時、半田くんが「(編曲の)小林泉美さんって、パラシュートの?って訊いても分からないか」と話してましたが、あれはついロビーに向かって訊いてしまっての発言なんです。そりゃあ、分かるはずがない(笑)「人間カラオケ」の時は、ロビーであちこちで「これは酷い(笑)」とか笑い声が起きて、半田くんもクスクスと笑いながら聴いていて、あの頃にはすっかり半田くんとロビーに一体感が出来上がってたように思います。放送中に何度か聞こえてきた観客の拍手の大方は、促されたものでなく、自発的なものなのですよ。そもそもスタッフの方から拍手とか声を出して盛り上がってくださいねと言われましたが、"拍手"のきっかけの合図を教えてもらった覚えがありません(笑)逆に、観客が拍手したのを聞いて、半田くんの隣りに座してるディレクターさんがグルグルと手を回すことも(笑)確か「まあ、いいですよ。またやれますよ」の時の拍手が一番大きかったと思います。もちろん自発的。
  以前スタジオにレスポールを持って来てくれた立石さんをロビーにいるのを発見した時、CM中に"あとで話を振るからね"と、手にマイクをもつようにしてジェスチャーで伝えてました(笑)最初は立石さんが来ていたのを知らなかったので、"半田くんは一体何をやってるんだろう"と不思議だったのですが、CM明けに立石さんの話になって、なるほどと納得いきました。聖飢魔IIの歌を流す時、放送禁止用語が含まれてないか調べてさせていただきますと言ってましたが、本当に半田くんが歌詞を目で確認してました(笑)両手で歌詞を広げて持って急ぐようにザーッと。その様子がとても可笑しかったです(笑)サプライズ企画では、メッセージが南こうせつさんからだと知った時の半田くんは、とても驚いてたんですよ。メッセージに聞き入っていた半田くんは、隣にいたディレクターさんから「喋って」と促されて何とか一言搾り出すも、驚きと感動のあまりにか言葉が続かず、じっと言葉に耳を傾けてました。その表情は尊敬と感激に満ちて、僕の目にはウルッときてるように見えました。

  放送が終わると、半田くんからロビーの人もスタジオの中へどうぞと声をかけられて、ロビーは"お!”とどよめく(笑)僕もラッキーって極めて静かに狂喜しましたよ(笑)ロビーみんなでスタジオ内へ大移動。半田くんを囲んでの記念写真撮影となりました。そして、半田くんからのお礼の挨拶があって、レコードを返却してもらってお開き。半田くんはスタジオを後にする観覧客にスタジオ内からガラス越しにずっと手を振ってくれてました。ファンクラブ枠の方はそのまま残り、別個で半田くんからの挨拶と握手会があったそうです。

  以上が「半田健人のオールナイトニッポン」最終回の公開生放送について覚えてることの全てです。温かくて、それでいて湿っぽすぎない、とても良い公開生放送であり、最終回でした。あの雰囲気は半田くんの人柄がなせる業かもしれません。
  どこまでも愛した番組の最終回に居合わせることができて本当に良かったです。なにせあのハードルの高さですから、行きたくても行けなかった人はたくさんいたと思うのです。その方々にこの気持ちと、現場の臨場感が少しでも伝われば幸いです

  帰宅してから、録音しておいた最終回を聴いたんです。どこまで半田ANN中毒なのかという話ですが(笑)、ラジオで聴いても、最後まで半田くんらしくて、安心しました。深夜3時に終わるというのに、公開生放送にチャレンジしちゃうあたり、その一貫した攻めの姿勢が大好きです(笑)毎回、色んな趣向が凝らしてあり、今回はどんな放送かなあと楽しみにしてました。スイカ割りやお弁当作り、箱の中身当てといった極めてラジオに不向きな企画を敢行(笑)半田くんも話してましたが、特に最後の5回("レコード"、"ヘッドフォン"、"都倉俊一"、"華麗な重低音の世界"、"ラジオ")は怒涛のクライマックスシリーズ(勝手に命名)で、どれも珠玉の放送でした。コアで濃密でしたね(笑)阿久悠さんや三木たかしさんの特集は追悼番組として出色のデキだったと思います。他に"アンパンマン"や"ターミネーター"、"ペット"、"南こうせつ"、"浜崎あゆみ"、"Jリーグ"、"レスポール"、"時刻表"…など半田くんのテリトリー内は流石の完成度。どれもこれも大好きな放送でした。最もマニアックだったのは"クーラー"だったんじゃないかと思います(笑)"ビル"の吉井和哉さんとのトークは最高でしたし、"東京"の東京駅からの中継が印象深いです。"シール"や"トランプ"といった無茶振りテーマ(笑)では、よくぞ2時間つなげたなあと感心するばかりでしたよ(笑)無茶振りテーマの中では"お弁当"がお気に入りです。喜怒哀楽の全てが詰め込まれていました。"学校"では半田くんの学生時代の話が聴けて良かったです。こうして語りだすと止まらない(笑)それほどまでに僕にとって魅惑の全34回計68時間だったのです。
  こうして「半田健人のオールナイトニッポン」は僕の宝物となりました。9ヶ月間、素晴らしい深夜の一時をありがとう!(2009.10.18up)



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